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死んだオヤジをキッカケに、好きなクルマやバイクについての駄文を連ねる様になった男のくだらないblogです。

『麺食い』が麺を断つ時

僕が『麺食い』なのは何度も書いているが、そんな僕でも“麺を断つ”時がある。
 
入社から間もなく20年を迎えるが、その間ずっと鉄道の信号機やATS、連動装置に軌道回路、踏切…果てはCTCやPRCといった『運転保安設備』に関わる仕事をしている。
業界用語で言えば『信号屋』と呼ばれる輩だ。
いまの担務は「技術審査」…簡単に言えば、来る日も来る日も他人が描いた図面の“間違い探し”をし続けて通算6年半になる。
 
“鉄道”というシステムをピラミッドに例えるなら、『信号屋』はすっかり底辺の薄っぺらい存在になってしまった。
頂上付近に一握りの経営陣を据えるならば、その次に“士族(運転士・車掌)”がいて『車両屋』がいて、『駅』が続きその次が『工務系』。その工務系も、路盤や線路ををつくる『土木屋』、線路をメンテする『保線屋』、建物やホームをつくりメンテする『建築屋』、ポンプや券売機などを担当する『機械屋』、電車線や変電所を担当する『電力屋』、電話や通信ケーブル、列車案内設備を担当する『通信屋』など、セクトを区切ればキリがない。
当然、『信号屋』は上にのしかかる他系統のアウトラインだけでも知っていないと、自分達がやりやすい形で仕事を進めることは不可能な状態だ。
 
…で、信号屋に限らず『保線屋』『土木屋』『建築屋』『電力屋』も、列車が走っている間は基本的に作業できない訳で、必然的に列車が走っていない時間…「列車間合い」を使っての作業となる。
ローカル線なら日中帯でも列車間合いを確保できるが、ちょっと規模の大きな作業を行うのに時間が必要な時や列車本数の多い線区ではどうしても夜間帯の作業となる。
 
昔、夜間作業を前に夕食を摂ろうと出かけた時、駅の構内改良や橋りょう改良、踏切構造改良といった“工事畑”ばかりを担当してきた先輩に、夕食のメニューで忠告されたことがある。
 
 「(特に「作業責任者」の時は)晩メシに『麺』は食うな。」
 
理由は簡単、“のびるから”
放っておけば麺が伸びるのは当たり前だが、作業時間が延びて列車を遅らせる…というのは『信号屋』に限らず工務系社員最大の恥
「作業責任者」は作業全体を取り仕切るプロデューサーであり、ディレクターであり、タイムキーパーでもあるから、作業を前にエネルギー補給を兼ねて、今日の作業が時間内に無事終わる様祈る訳だ。
 
ツマラナイ“願掛け”と思われるだろうが、この教えはキいた…僕はいまでも頑なにこの言いつけを守っている。
 
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                             ~ カツカレー:750円 ~
 
先週・今週の“0泊3日×2回”、知内への出張の間で「2回」お世話になった「食堂マル米」さん。
『麺』を封じられ、さらに早くでてきそうなメニュー…というと、どうしても定食や作り置きの出来るカレーになってしまう。近くに食堂があればまだよいが、無い場合はコンビニ弁当を買い込んでペットボトルのお茶で流し込む様な寂しい食事になる。
 
それが故に仕事のあと、出来たてアツアツの麺類が恋しくなるのは“性(サガ)”なのかもしれない…